事例紹介

保険契約者≠保険料負担者の場合の「生命保険契約に関する権利」がみなし相続財産となる場合の事例

お客様の悩み・状況

保険解約者が母、保険料負担者が父、被保険者が母、保険金受取人は息子という終身保険に加入していました。
保険契約者と保険料負担者が同一人であるのが一般的ですが、このように保険契約者≠保険料負担者であるような保険契約は一般には「名義保険」と呼ばれています。
この場合に、保険料負担者である父が死亡した場合に父が遺言書を作成しており、それによるとその他の財産は息子に相続させると記載がありますが、この生命保険契約に関する権利は息子が遺言書に従って相続され、相続税が課税されると考えて良いでしょうか?

 

解決内容

このような名義保険は被保険者が被相続人以外の者(母)であることから、保険料負担者である父が死亡した場合、「生命保険契約に関する権利」として保険契約者である母が相続したことになり、相続税が課税されますと答えましたが、遺言書があるため母ではなく、息子が遺言に従って相続税が課税されるのではと再度お問合せがありました。
条文等を確認したところ、相続税法第3条(みなし相続財産について)第1項第3号に「生命保険契約に関する権利」に関する条文として、保険契約者≠保険料負担者で被相続人が保険料を負担している場合には、保険契約者がその「生命保険契約に関する権利」を相続により取得したものとみなすと規定されています。その内容は「生命保険契約に関する権利」として解約返戻金相当額を請求する権利を保険契約者が被相続人から引継いだものとされ、保険契約者に相続税が課税されることになります。
この場合注意することは、この「生命保険契約に関する権利」は「みなし相続財産」とされ、「本来の相続財産」ではないということが大切です。
従って、今回の事例は相続税法第3条第1項第3号に規定されている名義保険のケースに該当し、「みなし相続財産」として取り扱われることになりますので、「本来の相続財産」の取り扱いによる遺産分割協議や遺言による承継ではなく、保険契約に従って保険契約者である母が相続したものと見なされて相続税が課税されることになります。

 

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