事例紹介

親の借金があったケース

親の借金があったケース

お客様の悩み・状況

相談者の父親は財産が8億円、借金が11億円の状態で平成24年3月亡くなられましたが、純財産がマイナスということで相続税の申告は不要で、申告はなされていませんでした。その1年半後の平成25年11月に植物状態だった母親も後を追うように亡くなられました。

相談者は父親が多額の借金があることから、相続すべきか、放棄すべきか、自己破産すべきかなど色々なケースを考えながらもどうしていいか分からない中で、父親の遺志を継いで長男である相談者が3棟のビルを借金ともども相続し、何とか返済しながらもビル経営をやっていかなければならないと考えられておられました。

私どもの事務所には相談者とその妹さんの間で意見がまとまらず、遺産争いに発展しそうな状況下で、いてもたってもいられなくなった銀行が仲介役を買って出て、遺産分割案の作成とお母様の相続税の申告の依頼を受けた訳であります。

解決内容

財産及び借金の大半は賃貸ビルが3棟あったので、ビルごとの損益状況、財産状況、資金繰り状況などの分析資料を作成し

  • 全くビルを売却しないで3棟のビルをすべて相続するケース
  • 1棟のビルを売却し、2棟のビルを相続するケース
  • 2棟のビルを売却し、1棟のビルを相続するケース

など想定されるケースごとにシミュレーション資料を作成し、数回遺産分割に係る協議を開催。

その結果、もともとの材業の発生した製材所の跡地に建設されたHビルに妹のデザイン事務所と自宅があることから、借金付きのHビルとその他の不動産を妹が相続し、残りの2棟のビルは売却してその売却代金から2棟のビルの借金を返済した残額を2人で均等相続することで決着がつきました。

今回の遺産分割協議のポイントは、ビルごとの損益状況、財産状況、資金繰り状況を分析した資料を作成したことにありました。
この内容が明白なったことで、売却するという選択肢が見えてきて、実際の市場に売却見積もりを出した結果、借金を返済してもなお余剰金が生じるケースが見いだせたことで兄弟間の意見がまとまったということです。

この分析資料を作成していなかったら、恐らく今現在は争族事案に発展しており、我々はその時点で弁護士マターということで手を引かざるを得ない状況となっていたことであります。

母の相続税の申告については、1次相続である父の遺産分割協議が固まっていなかったため、法定相続分で計算した未分割で申告をしていたので、父の遺産分割協議が確定後に修正申告及び更生の請求を行いました。毎年の所得税の確定申告についても長男である相談者が確定申告されていたので、こちらも修正申告及び更正の請求をしたところ、所得税の税務調査がすぐにありましたので長かった業務がこれですべてが終了しました。

 

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